チェルノブイリ

「チェルノブイリ」第4話のネタバレA感想/全力解説! RMBK炉にあった欠陥とは!

Amazon海外ドラマ「チェルノブイリ」第4話、アニスのネタバレ感想/解説/考察/あらすじです。

 

チェルノブイリ感想

第1話 第2話 第3話 第4話 第5話

辛いエピソードが続きます・・。

はぁ、本当にエグりますね。

動物好きな方には目を覆うような描写の連続で、なんとも辛いわけですが、実際に手を下した彼らにとってはまさに拷問のような日々だったと思います。

 

しかも、コンクリで埋めるほど汚染された動物たちを素手で扱ってましたけど、手袋くらい与えられなかったのでしょうか。

股当ての鉛にしても、自分達で盗んで調達したもののようでしたからね。

情報の少ない中で、自分の身は自分で守るという世界。

 

それにしても、リクヴィダートルのキャンプ場のトイレが生々しすぎる!

まさに戦場です!

 

ウクライナの悲劇

まず、冒頭のお婆ちゃんの語る言葉に衝撃を受けますね。

ソ連の属国として翻弄されて来た壮絶なウクライナの歴史を、これほどまでに凝縮した形で描かれると言葉も出ません。

歴史オンチの私ですが、今回の事故も含め、ウクライナという国がどれほどの悲劇に耐えて来たのかを知る機会になりました。

 

ちなみに、避難を促していた兵士は「ゲームオブスローンズ」のジョンのナイツウォッチ仲間パイパー。

イギリスの俳優さんたち総出ですね。

 

屋根から黒鉛を除去するのに3828人!

4か月経っても、まだ犠牲者が増えますか!

まだ機械も壊れるような高線量地獄に人間が投下されますか・・!と、絶望的な気持ちになります。

 

シチェルビナも西ドイツから送られた機械が壊れた時の怒りは凄かったですね。

電話に八つ当たりしてましたが、レガソフに言われるまでもなく、最終手段が生物ロボットしかないことは分かっていたのでしょう。

人間を送りたくない一心だったと思います。

だからこそ 他の部分でのロボット作戦成功には2人の会心の笑みがこぼれたわけですが・・・。

 

それだけに残念無念。

 

3828人に及ぶ青年らが90秒の任務にあたり、その命を削りました。

考えたくもありませんが、レガノフのこの言葉から推測するに、1分半でどれほどの余命を奪われたのか・・。

放射能耐性については多少の個人差があるようですので、その影響を大きく受ける人もいれば、そうでない人もいるかと思いますが。

 

いずれにしても、とても800ルーブルほどの報奨金で補填できるようなものではないでしょう。

当時のレートで1ルーブルはいくら位なのかが気になったのですが、私が見つけた一番古いもので1998年の17円。

恐らくソ連崩壊前はもっと高かったと推測されますが、17円なら13,600円ですからね。仮にその10倍だったとしても136,000円。

【追記】ツイッターでめめんとゲス森さんより情報いただきました。

当時ドル/ルーブルは1RUR=0.7USDの固定相場制で、円/ドルは1USD=165JPYぐらいのようでした。計算すると800RUR=19万円弱となります。

 

 

90秒で確実に死が迫るという極限の場所に送られた彼らの心境たるや、どんなものだったのでしょうか。

 

その90秒をきっかり私達にも実体験させるような手持ちカメラの映像は本当に恐ろしかった・・。

彼らの息遣いと線量計の音・・。妙にぎらついて見える太陽光。

 

 

慌てて何度もつまずいていた青年がいましたが、黒鉛に足を挟んでしまう場面もありました。

その時ブーツが破れてしまったようで・・。

 

「You’re done.(君は終わりだ)」

指揮官からの言葉が、悲しくも2重の意味に聞こえてしまいます。

 

最後に赤い国旗を掲揚してましたが、見ていてなんとも複雑です・・。

 

リクビダートルの実態と「内部告発」

事故処理従事者リクビダートルについては、正確な記録がほとんど残されていないそうです。

60万人~80万人が従事し、その内の4分の1が軍人で残りが民間人だったというような大雑把なものだけ。

 

あの場所で何があったのかについてを知る資料として、チェルノブイリの元技師メドベージェフが書いた「内部告発」という本があるそうなのですが、そこには愕然とする記述が多くあるそうです。

例えば、原子炉建屋の周囲に散乱した黒鉛の欠片を、事故から2週間後の時点で大勢の軍人たちが手づかみでバケツに集め、コンテナに積んでいた様子を見たメドベージェフがショックを受けるといったものです。

 

また、「被ばく証明書」を書いて欲しい言ってきたグループに、「どこにいたのか?」と聞くと「廃液貯蔵所にいて、30分間作業した」と言われ、気分が悪くなったという記述も。

彼らは線量計さえ持っていなかったそうです。(その場所は60レントゲン/時だったそう)

 

事故原因などについては全てを鵜呑みに出来ないという評価もある本だそうですが、こうした当時の描写についてはかなり貴重な資料だそうです。

 

やはりドラマで描かれたのは氷山の一角でしかないのか。

60万人の一人一人に一体何が起きたのか・・、考えを巡らすと目まいがします・・。

 

今回はその内の一人、パベルという青年に焦点が当たります。

 

残されたペット達は・・

まず、リクビダートルとして送り込まれたパベルを演じていたのはバリー・コーガン

見てるだけで切なくなるような強烈な印象を残すお顔ですが、どこかで見たなぁと思ったら「ダンケルク」に出ていた彼でした。

 

屈強な先輩軍人は「ウエストワールド」にも出てたファレス・ファレス。

 

股に鉛をつけて精巣を守ろうとしてましたけど、どれほどの効果があるんでしょうか。

以前、日本でもゴミ焼却炉から排出されるダイオキシンが精子の奇形を増やし運動率を悪くするなど、男性不妊に繋がるということで騒がれましたが放射線の場合はどうなんでしょう。

精子の運動率は食べ物や環境因子でも簡単に変化するようなので、放射線の影響も受けやすいに違いないと想像はしてしまいますが・・。

 

それにしても、お腹を空かして人に寄って来る犬を撃ち殺していくなんて辛すぎる!

ガリガリになりながら子犬を育てていた母犬を見た日には、もうたまらない・・。

 

ショックで放心状態のパベルに、アフガンで初めて人を殺した時のエピソードを語る兵士の気遣いにはグッときますね。

人と犬を同列で語るのは、手を下す辛さは同じという彼の経験値から来ているだけに重みがあります。

こうして互いに支え合っていかないと、とても務まらない現場です。

 

RMBK炉には欠陥があった!

ホミュックが見つけたヴォルコフの報告書によると、10年前からRMBK炉には極端な低出力で不安定になっている状態で一気に制御棒を注入すると、逆に出力が一時的に上昇してしまうという欠陥が見つかっていたそうです。

出力を上げようとホウ素でできた制御棒を完全に引き抜いた後に、停止ボタンで一斉にまた挿入すると、始めに炉心に入るのはホウ素ではなく黒鉛になってしまうとのこと。

 

ホウ素と黒鉛の違いについては素人の私にはよく分らなかったのですが、ホウ素は中性子を吸収するため核反応を抑えられるのに対し、黒鉛は安価で中性子の吸収が少ないので減速材として使われるそうです。

 

ところが、国が誇る原子炉に欠陥があることを認めたくない政府が隠蔽を続けていたようで、その事が今回の事故につながったという訳でした。

 

通常はこのような低出力状態にはならない物らしいのですが(それ自体が危険なので)、あの時ディアトロフ達はタービンの慣性回転を利用した非常用電源のテストを繰り返していたため、それが致命的な結果に繋がると知らずに危険な低出力を続けてしまったとのことです。

AZ5ボタンを押し、制御棒を注入すれば停止するはずと信じていたのですから。

 

自分には非がないと、頑なに協力を拒むディアトロフですが、彼が無理な実験をしなければ事故は起きなかったのも事実です。

そして、報告書の2ページ分を抜き取り、隠蔽をした体制側も、このような不安定な低出力状態は現実には起こり得ない考えてのことだったはず。

 

以前この2ページを読んだことのあるレガソフさえ、まさかその事が原因になり得るとは予測もできなかったと言ってましたね。

 

この事実を公表しなければというホミュックに対し、家族の命まで狙われることになると躊躇するシチェルビナ・・。

それに対し、消防士のワシリーとリュドミラの悲劇を語り、信念を揺るがせないホミュック。

「命なんて惜しくない。誰かが真実を語らねば」と。

果たして彼らはどう決断し、何を犠牲にしようというのか・・。

 

リュドミラのさらなる悲しみ

お腹の中ですくすく成長していたワシリーとの赤ちゃんですが、外の世界では4時間しか生きられなかったそうです。

放射線が残酷なのは、老人よりも若者、大人よりも子供や幼児・・と、若いDNAを大きく傷つけることでしょう。

 

何もかもを失ったリュドミラは、この記憶と共に、今後もこの国で生き続けて行かなければなりません・・。

 

キエフの狭い部屋に戻った時、あの小さな窓から何を見るのでしょうか。

 

来週はいよいよ最終回。

どのように締めくくられるのか想像もつきませんが、最後まで見守りたいと思います!

次は最終回の感想です。↓

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