FOXのドラマ

「POSE」感動!最高!大型ミュージカルドラマ来た!!各話のA感想

冒頭はネタバレなしのドラマ、登場人物紹介など、以降はネタバレありで各話の感想を毎週追加しています。

来週月曜日からFOXで始まるライアン・マーフィーの仕掛ける大型ドラマ「POSE」の第一話を見てみました。

正直、LGBTのテーマは重いのでは(「ヴェルサーチ」は重かったぁ・・)、煌びやかな特殊な世界に凡人は付いて行けないのでは・・。

などの心配がありましたが、この不安を取っ払う力強い第一話には大いに感動してしまいました!!

なんなの、このどこか懐かしい面白さ!

と、この新ドラマへの期待感で胸が一杯になりました。(アメリカではもうシーズン2がこの6月から始まるところだけど、日本では今回のFOXが最速。)

 

ありがとう!ライアン・マーフィー!

この善意と希望溢れる物語には万人を惹きつけて止まない普遍的なテーマが数多く仕込まれていますよ!

それに、80年代ポップミュージックに合わせて踊るダンスがまたまた素晴らしい!

LGBTとして誇りを持って生きる彼らの苦悩と「生」への渇望が、時に見る者の胸を締め付けるのです。

 

1話は映画並みの長さ(1時間20分)ということで始めはギョッとしましたが、見終わってみればまさに映画並みの見応えと感動!

今Huluでは第1話の先行配信中ですので、何はともあれぜひ見てみてください!

面白くってあっという間!

クライマックスには「いいもの見たな~」と涙が出ますよ。



あらすじ

LGBTQの人々は、夜ごとに“ボール”と呼ばれるダンスパーティーに集まり、ファッションとヴォーギングを競い合っていた。

その1人であるブランカは、夢を実現するため自らの“ハウス”を立ち上げる。

一方、ゲイであることを理由に親から勘当された17歳の青年デイモンは、ダンサーになることを夢見てニューヨークへやって来る。huluより

 

このハウス制というのがまたユニークで素敵なんですよね。

1980年代のLGBTQを取り巻く環境と言うのは、HIVの流行などもあって差別と偏見に見舞われていた厳しい時代。

勘当されて道端で体を売る若者たちも多い中、そんな彼らに家を与え、母親となって面倒を見ていこうという「ハウス」という疑似家族的システムがあったみたいです。

 

登場人物紹介

衝撃的な宣告を受けたことをきっかけに、自分のハウスを持ちたい!と新しくハウス・オブ・エヴァンジェリスタを立ち上げたブランカ

彼女がまた真っすぐで最高!

顔つきからして妙に人間味があるのよね。親近感が持てる新米ママです。

 

一方の老舗ハウス・アバンダンスの親方、もといママのエレクトラ

迫力満点。頬骨の高さは誰にも負けない!

 

ゲイであることを理由に勘当されたダンサー、デイモン

彼もまた素朴でたまらない!可愛い!

両親に否定された自我に苦しみ、なお踊りたい!と夢を見続ける姿にグッとくる。

 

通りに立つエンジェル。エヴァンジェリスタ・ハウス所属。

白人男性スタンと恋に落ちる。

 

ママ達がいる一方で、自分は「父親」だと自負するプレイ

いい所でいいセリフを言ったりと美味しい役回り。

 

白人上流階級代表の皆さん。

左から、スタンの妻パティスタン、スタンの上司マット

 

スタン役は「アメリカン・ホラー・ストーリー」に出てるエヴァン・ピータース。

不思議な透明感のある俳優さんで魅力ありますね。

 

あと、この上司役が「ドーソンズ・クリーク」のジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク!

うわ~、20年は経ってるはずなのに全然変わってなくてびっくりした!

おでこが広いのは前からだし、髪はふさふさ、表情も当時と変わらない!妙に小皺だけ増えた感じで違和感だわ。

 

妻役のケイト・マーラも「ハウス・オブ・カード」などに出てる実力派女優ですよね。

 

第1話はそんなところでしょうか・・。

 

ライアン・マーフィーの「Glee」と比較

「Glee」もギーク高校生達の夢と希望を具現化させる場として「歌」と「ダンス」がありましたけど、そこに通じるものがありますよね。

ただ、決定的に違うのが「Glee」が高校生向けの軽い造りだったのに対し、この「POSE」は大人向けの本格正統派ヒューマンドラマなところ。

「Glee」も歌や踊りは素晴らしかったし、高校生達を演じたキャストも実力派揃いで輝いていましたよね。

でもほら、スー先生の嫌がらせとか、結構しょうもないお笑いネタも多かったじゃないですか。

毎回の1話完結ストーリーもあってないようなものだし・・、何シーズンも見るにはちょっと飽きちゃうところがありました。

でも「POSE」は、しょうもないコメディ要素を無理に入れることなく、真っ向からテーマに取り組む姿勢が逆に清々しいですね。

ライアン・マーフィーの本気が見えますよ。

 

自身もLGBTのライアン・マーフィー

このドラマのキャストには多くのLGBT俳優が起用されているそうですが、その辺にもマーフィーのこだわりが感じられます。

 

実は先日偶然読んだ記事に、マーフィーの4歳の息子さんが小児がんだったというものがありました。

2歳で癌という診断を受け、その後何度も大手術を繰り返して現在は回復に向かっているそうですが、それを読んだだけでかなりの衝撃を受けました。

考えられませんよね。もし子供がそんなことになったら、親として一体どういう気持ちで一日一日を生き抜き、仕事に打ち込めばいいのが想像もつかない・・。

 

でも、彼にとっては「9-1-1:LA救命最前線」やこの「POSE」がその答えだったのでしょうね。(えっと、「アメリカン・ホラー・ストーリー」もまぁそれはそれで・・。)

そんな風に見るとまたこのドラマのテーマがあまりに純粋で前向きであることの理由も分かってくるように思うのです。

 

それに俳優陣も素晴らしいし、キレキレのダンスや80年代ファッションにポップカルチャー、ポップミュージック、エンターテイメント要素もぎゅっと詰め込んで、一瞬も飽きさせないで楽しませてくれます。

最後のダンスシーンなんて映画「リトル・ダンサー」を見てるような気分になったわ。

 

その上この大河ドラマのような王道のヒューマンストーリーがいい!

今後も涙なくしては見れない展開が続くと思います!

 

ちなみに、ミュージカルドラマで私が思い出すのは、スピルバーグ製作の「SMASH」ですけど、

割とありがちな「アメリカン・ドリーム」系のミュージカルでしたよね。

一人の田舎から出てきた少女が歌で夢を叶えるというシンプルなストーリーラインに、ライバルあり、イジメありのショービジネス的なネタでアクセントが付いた感じ。

 

一方こちらの「POSE」が王道というのは、もっと根源的な意味で心を打つテーマを扱っている点。

LGBTという目新しいテーマや、華やかな「ボール」パーティの裏側にある、絶望からの希望だったり、弱者に手を伸ばし支え合う仲間の物語だったり、「母の愛」「家族(ハウス)」の在り方だったり・・。

昔ながらの懐かしい感動があるんです。

 

いや~、久しぶりに1週間ずつの配信(放送)が楽しみに待てるドラマが来ましたよ~!

来週月曜日からは、毎週HuluのFOXチャンネルのリアルタイムで見れます。


*こから先は第1話の内容に触れてます。



 

第1話のネタバレ感想

ブランカに泣ける

HIVの宣告を受けて自分の死期を知った時にどうするか・・。

想像もできないけど、ブランカの腹のくくり方には驚くものがありますよね。

これは私の想像ですけど、彼女達は女以上に女である存在ですから、遠くない将来に「死ぬ」と知った時に強烈に感じるのは「母になりたい」という願望ではないでしょうか。

 

エンジェルがスタンに言っていたように、「普通の女になりたい。」「誰かを大事にして」「誰かに大事にされたい。」と、色々あるとは思いますが・・、

ただ、ブランカがエンジェルに言ってましたよね。「白馬の王子様なんていないのよ。」と。

ブランカ自身そう割り切ってるし、実際、運命の相手は自分で見つけられるものじゃありませんしね。

そうなると、自身の意志でできることは・・、自分のハウスを立ち上げ、母になる!

 

それを一気に実現し、偶然拾ったデイモンに真正面から尽くしまくる姿には母の無償の愛を感じてしまうのです。

ブランカだって、そんなに年取ってる訳じゃないですよね。

彼女を演じる女優さんは27歳ですから、まぁそんなものでしょう。

デイモンは17歳でしたっけ?10歳差の母子なんて、また素敵じゃないですか。

 

エヴァンジェリスタ・ハウスのメンバーに今後も注目ですね。

 

HIVの薬の変遷について

ブランカのことが心配で、思わず調べてしまいました。

現在HIVという病気は薬を飲み続けることで、エイズを発症せずに普通の暮らしができるまでになった病気だというのは皆さんご存知だと思います。

ただ、その画期的な薬がいつできたのか・・というのが問題ですよね。

エイズ治療の劇的変化 90年代の「希望の灯」が現実に

という記事を見ると、劇的な変化があったのが96年らしいです。

それ以前にあったAZTという薬はドラマの中でも医師が進めていましたが、飲んでいるうちに患者の体内で次第に薬が効かないウイルスが増えてしまい、効果が長続きしなかったそう。

このドラマは今87年ですから、あと9年。

ブランカはまだ症状が出ていないということですので、なんとかそれまで元気でいて欲しい!と願わずにいられません。

 

エンジェルとスタン

このスタンも摩訶不思議な人ですよね。

LGBTと一口で言っても、様々なタイプの人がいるでしょうし、その辺を説明してもらえるのも楽しみですね。

妻にレストランで「あなたと一緒にいられて幸せ」みたいなセリフを言われて、申し訳なさそうな表情を浮かべていたので、同じ気持ちでないことは確かですよね。

 

ちなみに、エンジェルが「これは私たちの曲ね」と言っていたのはケイト・ブッシュの”Running Up That Hill”。

ケイト・ブッシュは80年代に活躍したイギリス出身のシンガーソングライターですが、女であることをひたすら追及し、歌い続けた人ですよね。

確か「女は子宮でものを考える」と言ったのも彼女だったっけ。

後期はあまりに追及し過ぎて悲鳴のような歌も多く、女の怨念が詰まったかのようなアルバムには少し引くものもありました。

そんな彼女の歌がテーマソングというのも、また深いですよね。

女として愛されたいエンジェルの想いはどこまで成就するんだろ・・。

 

そうそう、最後デイモンが躍った曲はホイットニー・ヒューストンの” I Wanna Dance With Somebody”。これも懐かしい~。

今後も80年代ポップとダンスで楽しませてくれそうですね。

 

と言う訳で、魅力的なキャラの詰まったこのドラマには相当期待できそうですよ。

 

*次は第2話の感想です。

 

第2話のネタバレ感想

面白かった!義理人情の温かい世界観はそのままですね。

ただ、長いな~。

CMも含めてですけど、1時間15分ってもう少し長ければ映画並みでしょ。

その割には1話のようなカタルシスがなかったのでちょっと物足りなかったかな・・。これなら50分くらいで良かったかも。

 

でも、スタンのエピソードは最高だわ~。

エンジェルとのやり取りは聞いてるだけで涙が出そうだった。

「俺は何者でもない、ただの商標。だから本物の君自身が欲しい。」って、そう言われた時のエンジェルの表情!

スタンもさ、そこまで本質を見抜いてるならなぜその世界から抜け出して、何者かになろうとしないんだろ?

とは思いますけど、重荷を背負いながらも自由に破天荒に生きる彼女達と、不自由な場所に自分を押し込めて生きるスタンとの対比が鮮やかでお見事。

スタン役のエヴァン・ピータースには引き込まれるものがありますね。

 

そういえばスタンの用意してくれたアパートってどんな感じかな。来週が楽しみ~。

 

それからデイモン君には彼氏ができたのかな・・。まだ友達だっけ。

野宿してるっていう割には着てるものも小奇麗でしたよね。(どんだけ万引きしてるんだか)

でも、なんでハウスに入らないんだろ。寒いでしょ。

 

それから、ブランカ母さんがめっちゃ頑張ってるじゃないですか!

なんとかゲイバーでの市民権を得ようと一人でデモ行為を続けてましたけど、今のところ負け続けですね。最後も恨めしそうな顔で窓の外から覗いてたし・・。

いつお得意のスピーチが始まるのかと思って見てましたけど、そんなチャンスさえ貰えないなんて厳しいなぁ。

子供達へよりよい世界を創るという母の信念が報われる日が来るのかな?

それにしても、エレクトラ母さんの愛情もいいじゃないですか!毎回ああだこうだ言いながらブランカを気にかけてる所が母ですよ。

口の汚いのも愛情の裏返し?

 

華やかなミュージカルドラマなのに、それぞれのエピソードに真実味があって安っぽくないのがいいですね。

デイモン君のデートエピソードとか、特に意外性もなく定番な部分もあるけど、それもまた真っすぐで好感持てます。

なにしろ、デイモン君が可愛い~ので、余計なヒネリは要りませんね!

ではまた来週~!