「ウエストワールド」シーズン1衝撃の最終(10)話を徹底考察・解説!(ネタバレA感想)

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アニスです。

HBOが贈る「ウエストワールド」、シーズン1の最終(10)話は想像を超える衝撃の面白さでしたが、これまた複雑で、難解で、深いです・・。

これは一筋縄では感想書けないなぁ・・。と もう一度見直すことにしました。

何度見ても難しい!面白くて引き込まれる~というというよりは、淡々と説明の薄いエピソードが続くので、そこは自分が目を見開いて「ん?これがあの答えか?」と読み解いていかないといけない訳です。

で、思ったんですけど、私やっぱり哲学SF苦手かも・・。

そんなんで、すっ飛ばしながら今7話まで来たんですけど、もう感想書いちゃいます。

それと、ウエストワールドを解説するアメリカのサイトなども見て参考にさせてもらいました。

ウエストワールド全感想

S1 S2 おさらい S3

目次

【ご留意ください】
当ブログは個人が趣味で書いているもので、夜遅くにウトウトしながら感じたままの感想を綴っています。そのため稚拙な文章、品のない物言い、勘違い解釈、天然ボケなどで皆様をご不快にさせてしまうこともあるかもしれません。(その場合は申し訳ございません。)
その点を含めてお許し頂ける方のみ読み進めて頂けましたら幸いです。

また衝撃ネタバレに関してはそのエピソード分の始めに持ってくることもあるのでご注意ください。(内容を順番に書くわけではありません)

「ウエストワールド」シーズン1衝撃の最終回のネタバレ感想・考察・解説

エド・ハリス演じる黒服の男はウィリアムだった!

10話でどっかーん!と来たネタバレですけど、これにはびっくりしました。

勘がいい人なら薄々気が付くんでしょうけど、私にとってはあまりに意外で「なるほど~!」と恐れ入りましたわ。

確かに似てる!!顔!

これで若いウィリアムの役者さんがなぜあの人なのかわかりましたね。

なんか冴えないな~と思ってましたけど、エド・ハリスに似ていて、当初はオドオド君だけど、そのうちキレる・・という若者を繊細にうまく演じていますもんね。

それにしても、あのヤングウィリアムが、おっそろしい爺ウィリアムに変身してしまうとは・・、時の流れというのは怖いですね。

このテーマパークのテーマの一つに、「本当の自分を発見する」というのがありますけど、その最たる生き証人がこのパーク最大の投資者であるこの人っていうのも皮肉です。

2話でヤングウィリアムが初めてパークを訪れて衣装に着替えた時に、案内人のお姉さんに、「さぁ、最後に選んで」って言わて帽子を選ぶんですが、

白いカウボーイハットと黒いカウボーイハットが並んでいて、その時は白を選ぶんですね。

それが30年後には、全身黒ですからね。

その辺も凝ってます。

時間軸が少なくとも二つ

それで分かるんですけど、ずっと時間軸が二つ(少なくとも)あったんですね。

ざっくり言うと、ウエストワールドの開設前後の話と、現在の話。

一応分かった年代だけ並べて書いてみたいと思います。

【2015~2018年】 ウエストワールド準備時期。

【2018年】 アーノルドが自殺(ドロリスが射殺)、その後ドロリス、パークでホストを全滅、しかしパーク開園

【2022年】 ヤングウィリアムがローガンと初来園。

【2040年頃】 バーナード(ホスト)が造られる

【2058年】 現在。爺ウィリアムが必死に迷路の答えを求めてパークに入り浸り、バーナードや現職員たちがフォードと新シナリオやホストの不具合でもめている。

バーナードはアーノルド

バーナードがどこまでアーノルドなのかよくわかりませんけど、見た目容姿が全く同じなのと、息子を亡くした悲しい記憶が埋め込まれているのとか、その辺が同じということしかわからないですね。

ここにトリックがあって、姿形が同じなので、ドロレスとバーナードが話しているのを見ると現在のことかと思っちゃうんですが、実はこれが全部アーノルドと初期ドロレスだったってことがわかるんです。

フォードが10話で「君たちが会うのは初めてだ」って言ってますから、それでこれまでの2人の会話は全て昔の時間軸だったことになるわけですね。

それを知った後に全部見直すと、ふーむ、なるほどーっとアーノルドの胸の内がだんだんわかってくるんですけど、

ホストに潜在意識が目覚めることを確信したことで、ドロレスを使ってパークを閉鎖させ、自分も死を選ぶ、という結末になるんですね。

そこが彼故の倫理観からなのか、もしくは将来のリスクを考えてのことなのかはわかりませんけど、両方でしょうか・・。

ワイアットはドロレスだった

アーノルドがドロレスに全ホストの殺害を命じるんですけど、その時にワイアットの人格を統合(?)したようで、時々ドロレスが記憶の片鱗でこうしたシーンが戻ってくるのは自分がころしてる立場だったからみたいです。

迷路の秘密

これも難しいんですが、迷路の答えみたいなものがドロレスの意識ってことみたいですね。

もっと突き詰めれば、ホストが自我を獲得する際に辿る過程を簡略化したもののようです。

「痛みがホストをリアルにする」

これはフォードの言葉ですけど、これがドロレス、メイブ、バーナードに共通しているところですね。

ドロレスは両親を、メイブとバーナードは子供を亡くして悲しい記憶を持つことで自我が芽生えていくらしいのです。

そして、悲しみと共にその故人を想うことが、故人を感じる唯一のよすが・・と言う部分も共通してます。

これがまさに、人間に近づくための感情で、そもそもホストが自我を持つためには大きな苦痛が必要らしいのです。

このために、フォードは始めからドロリス、メイブ、バーナードに対し度重なる苦しみを与え、少しずつ人間の持つ自我に目覚めるよう計画していたという見方があります。

神を演じるフォードは

結局彼の用意していた新シナリオというのはこれだったんですね。

ドロレスとテッドが海岸で「あ~、ロミオ~」みたいなメロドラマを演じるのは、完全にフェイクであって、本当のシナリオは恐ろしい恐ろしいものでしたね。

大勢を招いてのパーティの途中、ホスト達が反旗を翻して、人間たちに銃口を向けます。

フォードはドロレスに後ろから撃たれて死んでしまいました。

え~~~~!うっそ~!

だって、いくら神演じるフォードでも、まさか自分が死ぬところから始めるとは想像できなかったですからね。

そうした事態を見納めてから自滅するってならまだわかりますけど、まず自分が死んじゃったらその後は見届けようがないですもんね。

それかフォードのことなので、全てが計算ずくで、この後のことも計算通り運ぶと自信があるからなのか。

そもそもこうしたホスト達が少しずつ不具合を起こしていくのも、少し前にフォードが加えた新コードの「レヴェリー(夢幻)」が起因している訳で、その時点から仕組んでいたと考えるべきなのでしょうかね。(もちろん構想は以前から)

なぜこんな破滅シナリオを望んだのか

フォードの人間性ですけど、これまた難解ですね。

こうして彼らが自分たちを覚醒させ、新たな世界を創造することが彼の「最後のシナリオ」であって、そうすることで自分は彼らの創造主として死後も生き続ける・・という訳ですよね。

最後のスピーチの中で「モーツアルトやショパンは決して死なない。彼らは音楽になったのだ。」と言ってますけど、まさに自分も彼らのように偉大なる創造主として記憶されると捉えているようです。

「激しい喜びは激しい破滅を伴う」というセリフが何度も出てきますけど、これってホストの誕生には人間の破滅も伴う。っていうことなんでしょうか?

でもなぜ、これほど暴力的な破滅シナリオでないとダメなのか・・。

一応ヒントとして、始めの頃にこんなこと言ってました。

コードに変化を加えた時の言い訳です。

「人間の進化の糧となるのは「間違い」、人間は今絶頂期にある。これ以上は進化しない。だから時々私が間違えを加えるのは許して欲しい。」

ということで、絶頂期を迎えて停滞している人間をさらに進化させるために、今回も壮大な間違いをぶち込んできたってことなのか・・?

それとも自分をはずそうと企むデロス社や役員会への復讐もあるのか・・。

はたまた、これ以上の成長を見込めない人間よりも、自ら意識を生み出し自我を手に入れたホストの方に未来への希望を見出しているのか・・。

ちなみにドロリスに後ろから撃たれるのは、アーノルドが以前自殺した時と全く同じやり方なんですよね。アーノルドの死に責任と罪悪感を感じていたフォードの最後の償いなのでしょうか?(わかりませんけど)

【追記】 

海外ドラマNAVIで素晴らしい解説コラムを発見しました。

やっぱりプロの方の記事は違うわ・・。

この中で特に目を引いたのは、一番最後の「フォード博士は実は死んでいないのでは?」という説です。

実は自身のホストを用意しておいて、あのような見せかけのショーを演じさせたのでは・・というもの。

なるほど~!これは気が付かなかった!確かにやろうと思えばできそうだし、フォードがやりそうな事と言えばそうかも。

ホスト達に自分だけはころせないような特別なプログラムを仕掛けておけば、園内にいても安全でしょうしね。

うーん、でもさ、それはちょっと美しくないかなぁ・・。

フォードの美学としてそんなセコイ演出を良しとしますかね?

私個人としては、自分の神としての完璧な仕事と、生み出したホスト達に自信があるからこそ、成り行きを見ずして本当に死を選んだという気がします。

でないと、自分をショパンになぞらえてるのが説明できないし。

というか、そうであって欲しいかな。

かつてのパートナーで、恐らくは唯一の友人でもあったアーノルドへの贖罪も兼ねて、同じ方法で彼の後を追ったと思いたいかも。

でも、わかりませんね。フォードの人間性を現段階で完全に見抜ける人なんていないでしょうしね。

あとは細かい部分ですけど、気が付いたことを・・。

ドロレスが服を脱いでる、着ている時

これも何かトリックがあるんだろうと思ってましたけど、それを読み解くほど頑張って見れませんでしたわ。

たぶんですけど、アーノルドがまだドロレスをただのホストとして見ている時は裸だったけど、そのうち潜在意識を持ち始めたドロレスに対してはある程度の敬意を払って服を着せて対面しているのかな~とか。その辺りですかね?

ちなみにフォードが対面する時は裸なんですよね。

それと、ドロリスの内面で囁く声ですけど、あれは彼女の自我だったようですね。

最後に銃を手に取る寸前、彼女がもう一人のドロリスと対面して「あの声はあなただったのね」と言ってますけど、「あれは私の意識だったのね」ということで、自我の存在を認識し、完全に目覚めてしまう訳です。

写真のこと

細かい話ですけど、ヤングウィリアムが婚約していた経営者の娘が写っている写真があの問題の写真だったんですよね。

シナリオ上ドロレスの父親役をしていた男が偶然拾って、故障しちゃう原因となった写真です。

ヤングウィリアムが破滅的な自己に目覚めた時に落としていってしまいました。

メイブの反乱を企んだのはシャーロット?

7話にデロス社の取締役シャーロットとテレサとの会話にあるんですけど、シャーロットが

「フォードを退陣に追いやるために、彼の創造物がどれほど危険かを示す仕掛けをする」

「それには予想外のホストを使うわ」という意味深なセリフがありました。

そして、そのセリフの直後にメイブのアップのシーンに切り替るんです。

ということは、

メイブが自発的に起こしたように見える反乱は、実は全て始めからプログラムされていたってことが10話で明らかになりますけど、

これはシャーロットとテレサとが仕掛けた企みだったようですね。

それをフォードが知っててそのままにしたのか、その辺はわかりませんけど、これで二つの反乱が同時に起きることになってしまいました。(偶然か、全てフォードが仕掛けたものかは不明)

メイブは結局娘のことが忘れられず、園内に戻る決意をしたようですけど、この先どうなるんでしょうか?

あのメモは何なんでしょうね?パーク内のある場所を示しているようでしたけど。

それにしても、最後のシークエンスは怖かった~。

施設内では蛇の入れ墨女ホストが容赦なくバンバンやってましたし、パークでは怖い顔のドロレスが撃ちまくってました。

この後を想像するのも怖いですが、爺ウィリアムやシャーロット達はどうなるんでしょうか?!

でもサイコ爺ウィリアムは腕を撃たれて嬉しそうにニヤケてましたね~。

ようやく待ちに待った本物の血みどろ合戦が始まる!と喜んでるのはきっとこの人だけでしょうね。

「ウエストワールド」シーズン1はGOTにはかなわないかも・・

最後に私のまとめ感想です。

シナリオはよくできてるし、最後は切れ味鋭く驚かしてくれました!お見事!

と言いたいところですけど、シーズン1に関しては世間で言われているように「次のゲーム・オブ・スローンズだ!」というほどではなかったですね。

ゲーム・オブ・スローンズも1回見ただけじゃわかりづらいので、2回目も通して見ましたけどこれがものすごーーく面白くて、さらに物語にのめり込んでしまいましたからね。

見れば見るほどすごい作品ですけど、そうした魅力はウエストワールドにはないかなぁ~。

特にキャラの魅力はまだまだGOTには遠く及ばず・・。

海外ドラマを見る時に、「面白い!」とドラマに引き込まれる時のポイントは「そのキャラの人生、生き方にどれほど魅力を感じるか、感動できるか」だと思うんですね。私の場合ですけど。

ここが映画では味わえないドラマならではの醍醐味があって、長い時間をかけて、そのキャラを見続けることで、人生を疑似体験したり、その成長や変化に感動したり、意外性に驚いたり・・というのが面白いんです。

だけどですね~、このウエストワールドってドラマはそこが弱いですよね。

誰も共感できる人がいない、人生を感じる人がいないんです。

あえて言えばフォード?ウィリアム?

でもどっちも狂気をはらんだ悪人なので、ポジティブな魅力を感じないし、彼らの人生に入り込んで共感ができないんですよね。

フォードなんて無機質で人工的な場所で、コンピューター使ってピコピコやってるだけですから・・。(そういうシーンさえ見せてくれないので、一体普段どうして過ごしてるか想像できないし)

あとはむしろホストの方に長い時間の経過と成長を感じますけど、これがまた、

どだいロボットということで、どーーーーーーーしても入りきれない!!

惜しい!!

こんなに美しく儚いドラマなのに、自分を重ねて疑似体験できるキャラがいないんですよね。

最終的には、見てる人がホストをどれほど人格を持った存在として、自分と重ねて見られるか・・ってところに尽きますかね?

私はそこがダメでしたわ・・。

どうしてもロボットというのが最後まで意識に残って、共感できませんでした。

メイブなんていいキャラなんですけどね、なんとも惜しいです。

あの反乱さえもプログラムされたものだなんてわかったら、もう味気無さ過ぎでしょ。

シーズン2にもまた彼女が出てきそうですね。

このジレンマを乗り越えるほどのパワーと潜在意識をホスト達が創り上げることができるのか・・。

どこまで自我と人格を持つ存在として、見ているこちらを納得させてくれるのか、その辺が注目ですね。

「ウエストワールド」次のシーズンはどうなる?

シーズン2はパーク外も舞台として出てくるらしいのですが、そうしたらこのドラマも随分印象変わるでしょうね。

シーズン1は園内だけの進行だったのでリアルさに欠けるというか、時代設定にも実感が持てなかったし、全てが人工的でしたね。

あと、もう少し魅力的なキャラの追加(人間のほうで)があるといいんですけど・・。

真田広之が出演するそう!侍のホスト役らしいけど、大丈夫かな・・。

さらに、シーズン2に関しては製作者が「壮絶に残酷な描写が増える」とシーズン1の静かな雰囲気が一変することを宣言しています。

うわ~、ゲーム・オブ・スローンズのような血みどろの戦いが繰り広げられるのかな・・。ちょっと怖いけど、楽しみですね!

次はシーズン2の全話感想です。↓

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