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「ヤング・ポープ美しき異端児」全話見たA感想 よかった!最後に救われた!(ネタバレ有無)

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HBO海外ドラマ「ヤングポープ ピウス13世  美しき異端児」を全話見たアニスの感想です。(前半はネタバレなしですが、注意書き以降はネタバレ感想です。)

 

来た!間違いなしのHBO

なんと、主演がジュード・ロウ

・・へ~、ジュード・ロウもドラマ出ますか!しかも教皇!!

お婆ちゃんになったダイアン・キートンも出てます。

・・ふーん、ダイアン・キートンもまだまだ元気なのね~。

 

波紋を呼びそうな設定にも関わらず、宗教関係者からの反応はおおむね良好で評価も高いそうです。

Hulu視聴ページ



 

「ヤング・ポープ 美しき異端児」予告編

 

「ヤング・ポープ 美しき異端児」第3話まで見たネタバレ無し感想

どういうドラマ?

ナニナニ、孤児院育ちの若いアメリカ人教皇が誕生して、その彼が何やら一筋縄ではいかない人物で、とにかく波乱なのね・・。

という予備知識だけで見たのですが、

 

ちょちょ、ちょっとこれ、難し過ぎません?!

それになんですか、このスローペース!

久しぶりにこんなに頭使うドラマ見て、今、猛烈に前頭部が疲弊してます・・。

それにすご~く眠いです。

途中、ずっと眠かったんですけど、「あぁ、まだ20分も残ってる・・」と各話が長いのなんのって!

1話が55分くらいで10話まであるミニシリーズですけど、これ一体誰に向けて作ったドラマですか?!

こんなに難しいの見るアメリカ人いるんですかね?

インテリの中でも、こういう押し問答みたいな、哲学、宗教問答が好きな人しかエキサイトできないドラマかもしれません。

私はもちろんエキサイトできなかった方です!

 

じゃ、なんでインテリでない私が3話まで頑張れたのか・・っていうのは、やっぱり、

ジュード・ロウの迫真の演技と神秘性、それから彼の演じる教皇の真髄を見極めてみたい、という好奇心ですかね。

うわ、なんかカッコつけてますけど、私はカシコじゃないので、正直かなり辛かったです。

始めの2話なんて、これ1話にまとめられたんじゃないの?と思わずにいられないスローペースだし、3話まで見ても、これといった事件は起きないし、

起承転結の「起」の説明が延々と続いて、「承」を待ってるのにそれがなかなか来てくれない感じですかね。

「まだだ~!これから面白い展開がぐわっと来るはず!」っと思いながら3話まで見続けて来たものの・・。

 

まぁもちろん地味にですけど、色々な人間ドラマは起きてますよ

ヴァチカン内での、陰謀、駆け引き、政治、等々、そりゃあるでしょ~という程度は見せてくれます。

上品に、複雑に・・、演じる役者さんも奥深いです・・。

 

でも、私以前にジェレミー・アイアンズが恐怖の教皇を演じる「ボルジア家」を見ちゃったんですよね。

こちらはまぁ強烈ドロドロなヴァチカンで、それはそれは恐ろしかったです。

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エグさと残忍さでこのドラマを上回るのは無理だと思いますけど・・、

ただ、この「ヤング・ポープ」も別にそこを描こうとしてる訳じゃないでしょうしね。

じゃ、何が主題なの?

そこもまだわからないです。

 

ダイアン・キートン演じるシスター・メアリーが出てきてから少しドラマに血が通うような気もしますけど、それ以外はなんとも味気なくて淡々と進むストーリーで、自分で面白味を見つけないといけないタイプのドラマです。

教皇も傲慢なら、ドラマ自体もそういうストロングスタイルなのかな?

「ついてこれる視聴者だけついて来い!」ってこと?

 

矛盾した人物らしい

そんな教皇の発言一つ一つに神経集中して耳を傾けるんですけど、

・・うーん、わからない~・・。の連続。

ちょっと弱気なところを見せたかと思えば、大胆発言で傲慢ぶりを見せつけるし、

神に対しても肯定的だったかと思ったら否定的な発言があったり、

冗談を言ったと思ったら、「私の冗談には真実がある」と言い切るし、はぁ疲れる。

こういうのも、賢い人なら意図するところがわかるのかな?

それで、挙句の果てに「矛盾した人物」って言われたら、もうそれ以上理解しようがないですよ!泣

 

この教皇は一体どういう人物で、どこに向かっているんですか?

もうそれだけ教えてください!5分くらいで!

って言いたいところですけど、たぶん自分で10話まで完走しないと無理だと思うので、最後まで頑張ってみようと思います。

この程度の私にも理解できるように優しく親切に作ってくれてたらいいんですけどね・・。

それは期待できそうにないかな・・。

もちろん質の高さと「本格」の匂いは漂ってますけど、もう少し庶民に向けた面白要素も用意しておいてくれるといいんだけどなぁ・・。

 

どうでもいいところに目が行く・・。

時々意味不明なユーモアもあったりして、だけどそれも微妙過ぎてよくわからないし、私には国務長官の巨大ホクロが一番面白かったですね。

あれって、志村けんとかがコントの時に付けるホクロですよね。

実際彼を演じる役者さんにはないので、あえて付けてる訳ですけど、その意味もよくわからないし。

ジュード・ロウもあれカツラですよね。

髪の色も変だし生え際不自然だし、なんでカツラなのかもよくわからない・・。

確かに本人は薄くなってるけど、別に薄くてもいい役柄のような気もしますけど。

 

それに、教皇がたばこをすっぱすっぱ吸ってますよ。

シスター・メアリーも吸ってるのでギョッとしますね。

彼女が着ていたTシャツに「私はヴァージン」て書いてあったり、あれもブラックユーモアなのかしら。

 

とまぁ、役者の皆さんが小難しい問答をしている間にこちらは完全に置いていかれ、目につくのはそんなしょうもないトコばかり・・。

 

やる(見る)気の問題

と言う訳で、どういうドラマかはまだまだ見続けて行かないとわからないですね。

(見続けてもわからない可能性アリ)

ただ、ジュード・ロウが輝くばかりの存在感を放っていますし、ダイアン・キートンは重みがあって温かい。

ここでギブアップするには惜しいドラマというのは感じるので、

「何か、こんな私にもそろそろテーマが見えてくるはず!」という希望を胸に次のエピソードに向かいたいと思いますけど、どうかなぁ・・。

 

次は最終話までのネタバレ感想です。



「ヤング・ポープ美しき異端児」最終話まで見たネタバレ感想

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はぁ・・。終わりましたよ。頑張りましたよ!

それにしても、長かったぁ・・。スローだったぁ・・。難しかったぁ・・。

実は大分前に、6話の途中で挫折してました。

でも、今回とある方から「ジュード・ロウに魅せられて見てきましたが、最後が「なんだこりゃ!」という終わり方で、結局何が言いたかったのかよくわかりません。」

というお問い合わせを頂きまして・・、

ふーむ、そんなことをお聞きしたら「なんだこりゃ!」という終わり方が気になる!ということで、奮起して、最後まで頑張ることに。

 

結果、見て良かったです!

あくまでも私の感想になりますが、エンディングもすごく感動的でよかったと思います。

逆にこの物語の終わり方としては、これ以外はなかったなぁ・・と思うほどでした。

(でも、確かに「なんだこりゃ!」という感想もわかります!)

 

このドラマのテーマは

そのまんま、「信仰と自分を見失っていた教皇が、色々な愛や悲しみを経験し、再び神を見出す話」だったと思います。

最後にヴェネチアのサンマルコ広場で大衆に向けてスピーチをするため、初めて姿を現わした時の表情が良かったですね~。

はにかんだ自然な笑顔がこぼれた時には、「あぁ、レニーはついに変わったのね!」って素直に伝ってきました。

1話(厳密には架空だけど)と2話のスピーチの時の固く怒りを帯びたような表情と比べるとまるで別人。

神を語る声も柔らかくなりました。

 

初めにこの若い教皇が出て来た時は、進歩的な考えを持つ人なのかな・・って思いましたけど、実際はその真逆で驚きました。

保守的で原理主義的な考えでガチガチなうえに、自分自身に疑問を抱くこともない傲慢さを持ち、人の意見に耳を傾けようともしない。

同性愛禁止、堕胎の禁止など、時代を逆行するような政策で教会を支配し、そのために周りからの反発も強く買っていました。

 

そんな教皇が少しずつ、少しずつ変わっていくための意味深なエピソードが延々と続きましたよね。

7話くらいまでは本当に見るのがしんどかった。

レニーを揺さぶるような事柄や事件が起きるには起きるんですけど、なんとも素っ気ない描き方で、レニー自身は表情さえ変えないしリアクションも薄すぎる。

(タバコすっぱすっぱ吸ってるだけで、口はへの字のまま。)

親友デゥッソリエの死なんて、実際は打ちのめされてもいいくらいの衝撃のはずなのにね。

ただ、ポーカーフェイスのままでも彼自身の内面は少しずつ変化していたようです。

特にNYに派遣したギテレズとの友情には大分影響を受けたと思います。

 

ギテレズの影響

ギテレズさん、このドラマの中で、教皇を除いては一番魅力的なキャラでしたね。

アル中でゲイで自分に自信がなく、生まれてこのかたヴァチカンを一歩も出たことがない中年男・・。

この彼が教皇の指示でNYに一人乗り込み、小児性愛で虐待疑惑のある司祭を調査する任務を与えられるんですが、最初は酒飲んで部屋で寝てるだけみたいでしたね。

でも最終的には「子供達を助けたい」という使命感で、街の有力者でもある司祭を告発するために、必死に人々に協力を求め、ついには決定的な証拠と証人を見つけることに成功。

この性悪司祭をヴァチカンまで連れて帰ります。

 

その勇気ある行動を見て来た教皇が、彼を自分の個人秘書に据えることにするわけですが、この時にギテレズが「私は同性愛者だ。同性愛を認めてください。」とついに告白!

「小児性愛には暴力しかないが、同性愛には愛しかない」と。

レニーは決して首を縦には降らないし、教皇としての政策を変える気もないのですが、それでも、

「自分はとうにその事を知っている。それでも君を個人秘書にするというのはゲイを認めたということだと分かるだろう」と・・例の固い表情で言うのです。

そんなところにもレニーの変化の片鱗が見られましたね。

 

それから漠然として意味の分からなかったエピソードやその登場人物も、最後のレニーのスピーチに被せて出て来た時に、その存在意義が少し分かる仕組みになってました。

例えば、司祭告発のためにビデオを提出した勇気あるゲイの少年が映るときには「本物か偽物か」というレニーの声が被さり、エスターが映るときには「幸せか、幸せが見えないのか」という声が被ります。

まぁ、それでもやっぱり意味深で分かりにくいんですけどね・・。

 

他にレニーを変えたものは何?

唯一の兄弟だったデゥッソリエの死もそうですけど、あとは父親代わりだったスペンサーの死でしょうか。

彼はレニーが神への信仰を見失っていることを知っていましたからね。

「自分にもそういう時期があったが、再び神を見つけるのは至難の業だった」とも語っていました。

そんなスペンサーが死に際、彼に一つ頼み事をします。「一度だけでいい。神を信じてきたことが無駄ではなかったと確信させてくれ」と。

その時にレニーが泣きながら話したのが、自分が12歳くらいの頃に、管理人の息子ビリーとその母親に起きた奇跡です。

彼らをお見舞いに行った時、レニーが母親のために神に祈りを捧げると、この母親が奇跡的に病を回復し、そして今でも彼女は健在だということでした。

 

このエピソードは以前にもでてきましたよね。当時、死の床に臥せる母を看病するビリーを見て言いようのないショックを受けた、と。

それから少し前に、デゥッソリエが「あの時には、すごいことが起きた。」とこの時のことを話そうとすると、レニーが「理解できないことは話したくない。」となぜか振り返るのを嫌がっていました。



レニーは本物の教皇?奇跡の男なのか?

このドラマは一方で、神の神秘性みたいなものも描いていたと思います。

それはレニーが起こす奇跡として現れますが、まず一つ目がこの病気の母親を治したこと。

二つ目が不妊症のエスターに、祈りによって子供を授けたこと。

三つ目が、アフリカで不正を働く強欲なシスターに、祈りによって天罰を食らわせたこと。

こうした奇跡を本人がどう捉えていたのかは具体的には語られませんが、やはり心の奥底では神に対して強い絆を感じ、信仰の自信は持ち続けていたと思います。

それをレニー本人が感じられなくなっていたのは、教皇の座を勝ち取るためにヴァチカン内の権力闘争にまみれ、自分こそが教皇にふさわしい!と本来の自分を見失う程、傲慢になり過ぎていたからかもしれませんね。

彼が無心で祈った時には、祈りは全て叶えられているのですから。

 

レニーは両親を見つけたの?

そんな彼でさえ、ずっと叶えることができないでいたのが、自分を捨てた両親との再会。

生きているのか、どうして自分に会いに来ないのか・・。

中年となり、教皇となったレニーも、孤独や寂しさはあの日の幼い少年のまま・・。

 

でも、少しずつ内面の変化を経てきたレニーに、最後チャンスがやってきます。

ヴェネチアで演説すれば両親に会えるかもと!

そのための国務長官のアドバイスもいいし、ギテレズの買ってきたおもちゃの望遠鏡もいい!

100メートル先まで見える(近!)・・って泣かせるわ~!

そして、大衆を笑顔にする演説をした後にようやく見つけた本当の両親・・!

彼らが本物の両親かどうかはこの際問題じゃないと思います。

レニーの目に見えた。レニーが見つけた。ということが大事なんで。

 

そして、レニーは死んでいく訳ですが、この時には青空に神(?キリスト?マリア?)が見えるんです。

最後、両親を見つけ、神を見つけ、愛を見つけて死んでいくレニーの表情は幸せそうでした。

 

「美しいのは、なくした愛か、見つけた愛か」

9話の最後に、レニーが若い頃に唯一出会った女性に綴ったラブレターが語られます。

これがすごく感動的で心を打ちます!

本来の謙虚で初々しいレニーの姿がそこにはありましたよね。

 

「僕は孤児だから愛については不器用だけど、笑わないで。

愛しい人よ、君は今どこにいるの?

君は僕の青春のまばゆい光。

もう名前も思い出せないけれど、君は愛を失った?それとも見つけた?

僕は答えを持ってない。

だから、これが答えだろうと都合よく想像するだけ。

結局のところ、僕らには選べない。見つけるしかないんだ。」

 

と、カリフォルニアのビーチで一瞬恋に落ちた女性に宛てた、詩のように美しいラブレター。

このシーンではこの時の彼女が登場するんですけど、この演出がまた憎い!

現在の彼女は2人の子に恵まれたお母さんになっていて、手紙を読んで当時のトキメキを思い出したかのように微笑むんですけど、はぁ、いいわぁ・・。素敵。

その時のビーチの情景が目に浮かびます。オレンジお手玉で遊んだのよね。

 

10話のエンディングも良かったですけど、この9話の切ないポップミュージックにのって流れるラブレターには完全にやられました・・。

このラブレターにレニーの「愛」が集約されてましたよね。

「見つけるしかない」と気が付いたレニーが、初めて自ら両親を探すためにヴェネチアに乗り込み、あのスピーチにつながっていきます。(たぶん)

 

この「ヤング・ポープ」、スローテンポな上に途中まではテーマがぼんやりで本当に見るのが大変でしたけど、この9話と10話の為に見てきてよかった!と思える見事な逆転ドラマだったと思います。

信仰とは、愛とは、について漠然と答えをもらった気になる、美しく切ない、そして奥深~いドラマでした。

 

*余談ですけど、ラブレターのくだりで流れる曲、Flume feat. Kai – Never Be Like Youが英語の歌詞と和訳付きで見れるyou tubeを見つけました。

不思議なことに、この歌詞の「あなた」の部分を神に置き換えると内容的にピッタリなんですよ。 こんな歌をよく見つけましたよね。

(英語の歌詞を直接見た方がグッとくると思います。)

 

追記 ヤング・ポープは続編がある!

なぜシーズン2ではないかというと、主演がジュード・ロウでなくなり、タイトルも「The New Pope」に変えたリミテッドシリーズになるらしいので、製作陣は同じでも別のドラマと捉えた方がいいようです。

その後のレニーの物語が見れないのは寂しいですけど、小さい役ながらまだレニーも登場するらしく、ジュード・ロウの出演もきまっているとのこと。

また、ジョン・マルコビッチの出演が話題になっているので、またニッチなドラマになりそうですね。

正直、これだけ難解でも見続けたのはジュード・ロウのカリスマと美しさあってのことだったので、ジョン・マルコビッチだったら頑張れないかもなぁ・・。

でもこのドラマ、HBOで続編が決まるということは、そこそこ視聴率取れたんでしょうかね・・。まぁジュード・ロウの爆発的人気は世界的ですしね。

続編でのジョン・マルコビッチ以外のキャストも気になりますね。

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